ラッキーナンバー(君だけの背番号)
後輩たちに、そして、高校野球の選手たちに、どうしても 伝えたいこと。
それは、グランドの場で 試されることでもある。
◆ ひとつは、競技的成功をめざすこと。
母校野球部は、90名の部員がいて、レギュラーになれるのは、そのうちの9名
81名は、外される。
熾烈なレギュラー獲得への戦いに、真っ向から挑む。
西東京の大会では、100校を超えるチームが参加し、優勝の栄冠は、1校のみだ。
100校以上は、振り分けられ 1校だけが、栄冠をつかむ戦い。
その、厳しき競技的戦いの中で、全選手は、競技的成功をつかむことに、真っ向から挑戦すること。
「高校野球の3年生部員に、6月 7月の引退など、あるわけがない。
絶対に、あってはならない。心まで、気持ちまで、きれてはならない。
高校野球の3年生の引退は、昔も今も、これからも、8月と決まっている.
たとえ、予選でベンチ入りしていなくても、甲子園大会でベンチ入りしたり、スタメンで活躍している選手だって、全国にはいる。
甲子園大会からの、ベンチ入りを最後まで、諦めてはならない。
最後まで、キセキをおこし、諦めない、粘りの野球を学ぶのが、高校野球の心剣(真剣)勝負で学ぶ、真骨頂なんだ。
このことは、母校野球部員、そして全国の高校球児のためにも、後世のためにも言い残しておきたい。
◆ もうひとつは、人間的成功をめざす、ということ。
例えば、今年の、学生の就職活動でも、採用は、とても厳しくなってきている。
少なくとも、あと 5年は、就職活動の超氷河期は、つづくことだろう。
選手は、大会を終え、受験をしたら、すぐ 就職活動がある。
その際に、もっとも 武器になる体験が、今の高校野球で鍛錬の事実、つかんだことなんだ。
まさしく 『野球と思うな、人生と思え』 『部活と思うな、生きると思え』だ!
僕の中では、仮に選手が、進学しなかったり、思わぬ都合で、すぐに、社会人になったとしても、社会で通用する人間を育てていきたい。
そのためにも、今の社会の入り口で、就職戦線で、絶対に必要な、勝利のための3つの動作、と2つのαを、伝授している。
『3つの勝利のための動作と、2つの強みを伝授する。 それを、在学中に磨きあげ、社会の入り口へ打って出よ』と。
これからも、心剣勝負で、魂をこめて、また、声を嗄らして、全選手に伝えていくつもりだ。
そんな中で、 この春大会も、背番号はついていなくても、君だけのラッキーナンバーをつけた3年生の3人が、大活躍してくれた。
彼らは、(明治大学野球部流で言えば、)『新人監督』のような、3年生たちだ。
頼もしいし、何より 人間力がある。
下級生のモデル的、見本的存在だ。
監督からの、信頼感もバツグンだ。
彼らには、大会で、ユニフォームには、背番号はついていない。
しかし、強烈なラッキーナンバーを、心に、つけている。
この春大会は、彼ら3人の、『勝負運』があったから、勝ちあがれたように思えた。
監督も、その存在を認めていたし、感謝していた。
彼らは、競技的成功からは、現時点で、一歩、二歩、遅れているかもしれない。
しかし、人間的成功に関しては、1歩も2歩も、リードしている。
この夏、さらに、さらに 人間力を磨き上げ、そして勝て。
今の自分を超えろ、自分に勝て!
「大会の背番号は、他の人が、外から つけたもの。
俺たちには、全員、ラッキーナンバー(君だけの背番号)を、
つけているんだ」と、本氣の円陣を組み、春大会のスタンドにいる選手全員に伝えた。
そして
「この円陣の中から、夏大会のヒーローが必ずでてくる。」と、声を嗄らして伝えた。
☆
「厳しき競技的成功の戦いを突き抜けて、人間的成功の礎をつくれ!」
「君なら、俺たちなら、できる」
これが、母校野球部員、そして、全国の球児に伝えたい、この夏のメッセージだ。
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